3日目 ヒサゴ沼避難小屋~美瑛富士避難小屋(予定)
結局、夜中まで続いた風と雨。避難小屋泊の選択をして良かった。
しかし予定よりコースタイムで3時間ほど手前に宿泊した為、早朝3時半に出発をした。
風は収まっていたが霧雨の中、きつい斜度の雪渓を登りつめる。
縦走ルートへ戻るころには明るくなりはじめ、時折りナキウサギの声が聞こえてくる。

トムラウシ山に近づくにつれ濃霧で真っ白な中、雪渓と岩の多いゴーロ帯をルート外れに気を付けながらGPSアプリをみて慎重に歩いていく。さすがに大雪山系最奥部、山頂付近は風も出てきて厳しい状況になってきた。


悪天候の中、ここで引き返して最寄りの下山口へ行くか、コースタイム14時間先(途中10時間の場所に野営指定地もあり)を目指すか、天気予報とみんなの体力・気力を確認する。
天気予報は午前6時から夕方までは回復傾向。さすがトレイルランニングで鍛えた仲間達、先に進むことにした。
泊まるはずだった南沼野営指定地を通り「十勝岳オプタテシケ山縦走コース」へ
これがなかなかの手付かずのルート。途中、水場もなく、熊笹や背丈ほどのハイ松の藪漕ぎ、鎖場、足元が見えない泥や沼地、熊にも注意を払いつつ、ペースを上げられずにほぼコースタイムで行動。たまに休憩をしてコースを確認。
気が付けば雨もあがり10時間が経っていた。



双子池野営指定地に着いた頃には16:00になっていた。眼前にそびえるオプタテシケ山、さっきまで晴れていたのに雲行きが怪しくなってきた。たまたま出会ったツアーのガイドさんと話すと「雨雲レーダー赤くなっているから、これからかなりの夕立が来るかも」ということで、今日も行程を短縮してテント泊の準備。テントを張り終えたところで雨が降ってきた。ギリギリセーフ。


事前の天気予報では明日からしばらく天気が悪そうなので、オプタテシケ山を前にチカラを蓄える。
【3日目 距離:19.9㎞ 獲得標高1,529m】
今日は延々と藪漕ぎが続き、距離、時間以上の疲労感。
4日目 双子池野営指定地~吹上温泉白銀荘
朝霧のなかオプタテシケ山頂を目指し、熊の足跡が残る雪渓を登り詰めていく。
「昨日の雨のあとについた足跡っぽいので直近までいたのかな?」そして、我々も目指す方向に足跡が続いていて緊張感のある登りだった。森林限界を越えるころには一瞬だけ太陽が見えたのが、この旅最後の晴れ間となった。



山頂に着くころには真っ白になり濡れた路面を慎重に歩く。オプタテシケ山(2,012m)を越えると火山帯が近いせいか礫が多くなってくる。それでも昨日の藪漕ぎに比べると、なんと歩きやすいことか。
しかし、べベツ岳を越える頃には一段と風雨が強くなってきた。

到着日がよめないので下山後の宿を確保しておらず、電波が通じたタイミングで十勝岳登山口(白銀荘)へ電話をしたところ満室。出発前は空いていたけど平日とはいえシーズンだからな…。
「近隣の宿は価格が高いし、、この雨の中でテントも嫌だなぁ」と旭川まで戻る事にした。そうなると、今度はバスの時間を気にしながら進まなければならない。
風雨の中、美瑛岳(2,052m)の登りで風を受けて体温が奪われていく。

この先、十勝岳まで風を避ける場所がなく、濡れた身体に吹きっさらされるだろうこと、バスの時間(温泉とビールも含め)を考慮して美瑛岳から吹上温泉へ下山をすることに決めた。



最後まで藪漕ぎあり、鎖場あり、渡渉ありと気の抜けないコースだったが無事に吹上温泉白銀荘の登山口へ下山。
北海道は「試される大地」とはよく言ったものだ。天候や大自然、動植物に阻まれ、その都度、判断をしなければならない。
持っている装備が重いと動けない、持たないと太刀打ちできない。縦走の面白さを再発見できた。
十勝岳は悔やまれるが、安全で楽しいうちに終われ、バス乗車の前に4日ぶりのお風呂と冷たいビールが楽しめたので、この縦走は大成功としよう。
【4日目 距離:16.25km 獲得標高:1,572m】
【4日間合計 旭岳~美瑛岳~十勝岳温泉 距離:67.34㎞ 獲得標高:5,559m】
今回の旅で使用したモデル
●SKYRUNNER CARBON
トレイルランナー、U.Lハイカー、ファストパッキングなど、軽さにこだわったユーザーにおすすめ。
東レ製のWoven Carbonを使用し、ジョイント部はアルミニウムで強度を保ち、信頼性を向上させています。
●TRAIL BLAZE
7,000番系のアルミニウム合金製「ジュラルミン」の軽量かつ適度な強度を持つ折りたたみポール。トラブルが少なく、トレイルランナー、ロングハイカー、縦走登山などのアウトドアアクティビティに最適です


