ネパールトレッキング【Day5~6】

Day5
予定ではゼロディ(歩かない日)としてホテルの近くでトレランや買い物を楽しむ日にしていたが、前日までの経験でルートを探しながらの、なかなか進めないスピードと腹痛による衰弱や高山病を考慮して、余裕を持って先に進み標高を上げ、途中のチョランパティ(Chyolangpati)3,620mの小屋で1泊することにした。

こちらのルートは昨日までの村々を通るルビーバレイ(Ruby valley)と違い、ヒンドゥー教の聖地ゴサイクンダ(Gosainkunda)を目指す道で、小屋も道も整備されて雰囲気が違う。

ThuloSyabruの村
両脇はホテルや商店

ゆっくりとしたペースで登るが、ときおり一人また一人と草むらに消えていく。
「菌によるものだろうから全て出してしまおう」と下痢止めは飲まず、麓の街シャブルベシで買った腹巻(ほんとの用途はネックウォーマー)で温めたり、香辛料は控えたり、でも腹痛がなかなか治らない。

乾季のはずが一日中、冷たい雨とみぞれだったが道も整備されていてそんなに足元は悪くない。
小屋や水場も多く安心感のあるコース。

歩き始めは小降りの雨。雲の切れ間が美しい
橋の横にある石造りの建物に水力のマニ車があり、水場となっている

途中ヒマラヤシャクナゲの群生を見ながら樹林帯を抜け、標高3,000mを越えるとちょっと息苦しくなってくるが、前日までの高度順応の効果でまだまだ大丈夫そうだ。

みぞれが本格的な雪に変わるころ、目的地チョランパティ(Chyolangpati)に到着。

高い標高の小屋にはどこも食堂に薪ストーブがあり、この先の宿でも、ストーブの周りで濡れた物を乾かしながら、くだらない話で寝るまで団らんをする。

雪も本格的になってきった
ストーブの周りで順番に乾かす

夜には雲が晴れ、月明かりに照らされた山々に見惚れてしまった。
「あの先が目的地のゴサイクンダ…雪が多いな…」

Day6
今日も行程の距離は短く比較的ノンビリな朝だ。料理の得意なガイドが弱っている胃腸にお粥を作ってくれた。さすがに日本の登山隊のコックだっただけあって和風の優しい味。
基本的に「焼き」か「ゆで」の卵料理しかなかったので、「溶き卵」に出会ったときには感動した。腹痛なのにおかわりをしてしまうほど旨い。

外で食べるお粥が旨い

朝の一瞬、ランタンリルン(Langtang Lirung)7,234mが顔を出し、これから富士山を越える未知の標高へ向かう我々に元気をくれた。

ランタンリルン7,234m

経験豊富な仲間からは高度に順応するため、標高1,000mにつき1Lの水分を摂るようにアドバイスをもらっている。
今日は4Lだ。朝の紅茶、お粥、水、途中の小屋でもココアを飲み、ゆっくり、ゆっくりと登っていく。

ココアとチョコが温まる

気がつけば富士山の標高を越え、4,000mが近づくにつれてテンションが上がってくる。時計の高度計を見たいが手袋を脱ぐのが寒い。でもちょうど表示されるのを見たい。ちょっとモタモタしていると置いていかれる。
「あっ4,003mになっちゃった」
今のところグループ全員とも高山病などの身体の不調は無さそうだ。

峠を越え、湖が見えてきたらいよいよ4,480mのゴサイクンダへ到着。
4軒のロッジがあったが、前日チョランパティに泊まった宿のお母さんが「息子が経営している宿があるから、そこに泊まれ」と安くするように電話までしてくれていた。

こんな標高は初めてだし、今のところは高山病の症状は出ていないが眠れるだろうか?
薪ストーブの前で団らんしながらドキドキしていると、夕方から一瞬の晴れ間で夕焼け&星空。

ゴサイクンダの宿
マナスル方面まで遠望
月明りで星の数は少ないが北斗七星がくっきり

いよいよ明日は5,000mを越えるスリヤピークを目指す。

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