ネパールトレッキング【Day1~2】

【Day1】
いよいよ9日間のトレッキングへ出発の日。
標高4,600mの峠を越えて無事にこのホテルに帰って来れるかな。どんな景色が見れるのだろう?5,000mはどれだけ息が苦しいのだろう?
期待と不安を抱えて早朝のジープを待っている。

カトマンズのホテルを出発

朝5:00 。時間通りに運転手とガイドがホテルの前に到着。ランドクルーザーに荷物を積込み、運転席に1名、後部座席に4人並んでギュウギュウ詰めで乗車。
街中を抜け、片側1車線の山道でも反対車線に飛び出してトラックやバス、遅い車をガンガン追抜いていく。よく見るとハンドルがまっすぐに取り付いていない、スピードメーターも動いて無いようだ…まぁ気にしてもしょうがない。

スピードメーターは0km/hのまま
ハンドルもこの角度で直進しているようだ

徐々にデコボコ道になり山深いがバスやトラックの往来は激しい。カトマンズを出て揺られること6時間、トレイル入り口の街マチャコーラ(Machha Khola)869mへ到着。
トレッキングルート入口に一軒のお茶屋さんがあり、準備をして、いよいよ9日間のトレッキングへ出発だ。

さっそく高度感のある吊り橋を渡り、キレイに石積みをされた段々畑、野放しな牛やヤギ、荷物を背負った女性や子供達。観るもの全てにテンションがあがっていく。

長い吊り橋を渡ってスタート
ところどころ、ネジが抜けている…
かなりの斜度でも、野放しされた牛やヤギがいる
ときおり出てくる段々畑と村を越えて行く

標高差1,000mをいっきに登り、ここで先頭を歩いていたガイドが「荷物を整理するから先に行ってくれ」と後ろに離れてしまう。ヤルサ(Yarsa)村1,877mで30分ほどガイドを待ち、今晩の目的地、キャンプ場のあるナンバンコーラ(Nauban Kharka)2,750mを目指していく。

村の商店ではコーラやお菓子が買える

ルートが不明瞭になりガイドが慌てだしてきた。我々のスマートフォンアプリで確認しているルートからも離れていっている。途中で現地の学生や畑仕事をしている人に道を聞いている。

ガイドに状況を確認すると「道がわからない」ようす、初めて来るエリアで、更に驚いたのが地図も持っていない。
「現地の人に聞きながら行くから大丈夫よ」と言うものの、畑や家へ続く細い道も多く、徐々に藪になっていく。何度か引き返しているうちに薄暗くなってきた。こうなると、頼りの現地の人が現れない。

これ以上、暗くなってルートを探しながら、残り1,000m近くを登るのは危険と判断して、開けた場所でビバークすることに。

短いポールにはアルミパイプをジョイントして高さを確保

近くの川で水浴びと、浄水器で水分の確保。
軽量化のため2人で1張にしたツェルトの狭さでも、疲労からか目を閉じたら、すぐに眠りについた。
目標のキャンプ場までは行けなかったが、明日の朝、明るくなったらルートを探しながら行こうと1日目が終わっていく。

【Day2】
昨日からの藪漕ぎ、ルート探しを再開。
しばらくするとガイドがはぐれてしまい、大声を掛けても、待っても現れず時間が過ぎていく。
我々の行程もまだ先は長い為、かすかに残る電波でガイドを手配した旅行代理店に伝言を残し進むことにした。
※このあと数日、電波が入らなくなる

もともとガイドがいない想定で準備をしていたので、地図やジオグラフィカ(Geograhica)というスマホアプリを使い、尾根に上がればルートに出るだろうと登り詰め、予想通りにトレイルを発見。

ルートを発見した後、石畳の道にはヤギの群れ

標高は徐々に高くなりmangro pass(2,936m)峠を越え、アップダウンを繰り返してラパガオン村(Lapagaon)1,850mへ。

ここに来ている仲間達は100マイルのトレイルレースを完走する程の体力で、この区間の速い登りのペースと高い気温に熱中症気味。スープや補給食を食べてなんとか付いていく。

100マイルレースを完走する体力の仲間達

たまにすれ違う馬が荷を運んでいて、車道が無いラパガオン村にも食堂や商店があり、ようやくゆっくりと休憩。
外国人が珍しいのか、学生達が恥ずかしそうに集まってくるのが印象的だった。

英語が話せるコーヒーショップのスタッフに、1人で来るネパール人ガイドがいたら「この先、我々はティプリンという村で宿泊する予定だ」と伝言を残して歩みを進めていく。

電波が通じない不便さと、伝言だけで状況が解決できるのか?興味深くなってきた。
おそらく3日後の電波が入りそうな大きめの街、シャブルベシ(Sybru besi)まで会えないのだろうな…。

ラパガオンの子供たち
村唯一のコーヒーショップ

途中、休憩していたハイカーから「この先ダイナマイトで爆破をしているから2時間くらいは進めないよ」という情報が!?
確かに遠くで爆破する音が聞こえてくる。

しばらく待つが、夕方になり薄暗くなってきた。このままでは目的の村に辿り着けなくなるので「発破するにしても人が来たら通らしてくれるでしょ?」と爆破ギリギリの場所まで行ってみることに。

通行止めをしていたネパール軍らしき人に聞いてみると「この先の登山道が崩れたからダイナマイトで爆破をしている」という。ちょっと覗いてみると、完全に道が崩れている。

一旦、離れるよう言われ、数百メートル程戻るとさらに爆破音が聞こえてくる。

「ついて来い」とさきほどの軍人が、明らかに岩盤崩壊の現場を、崩れそうな瓦礫を何個か崖下に蹴落として手招きをする。
ちょっと崩れたら谷底へ、いや崩れてるし…。そして次のダイナマイトが導火線を繋いだまま埋まっている…。

足を置いた瓦礫が崩れていく
ショベルカーの向こう側が崩落現場

谷を越え売店で休憩していると夕立のような雷雨。自分の熱中症や崩落もあって時間が掛かり、今日も目的地まで辿り着けず、この先のボラン(Borang)1,560mのホームステイに泊まることに。

この先も数回泊まるのだが、村の食堂に宿泊施設が併設している簡易宿をホームステイと言うらしい。
※地図にもWEBにも載っていないので現地で探す。

ここでは窓ガラスも入っていない簡易的な部屋だが、コンセントがあり充電ができた。

気温が高くダニなど怖いのでBivyに入る

水分を取りたくてホットウォーターをもらうが、ちょっとぬるい。
このお湯…しっかり煮沸されているのかな?

このホットウォーターがのちに大変なことに
ボランの村
  • URLをコピーしました!